2020年9月18日

責任投資ポリシー

エー・アイ・キャピタル株式会社(以下「弊社」または「私たち」)は、プライベートアセット投資業務に特化した運用・助言会社です。弊社は、プライベートエクイティをはじめとするプライベートアセット投資産業の更なる発展のために、国内外のお客さまと投資先ファンドマネジャー(以下「GP」)の皆さまをつなぐ架け橋となることをミッションに据え、お客さまのニーズにこたえるため、質の高いサービスの提供に努めております。

弊社は、プライベートアセット投資が企業に競争力と成長をもたらし産業全体の持続的成長に多大な貢献ができると同時に投資家に超過リターンの機会を提供できる貴重かつ社会的意義の高い産業であると信じております。環境・社会・ガバナンス(以下「ESG」)の適切な管理はこの社会的意義を高めるとともに中長期的な企業価値の向上とリスク低減につながると考えられ、したがってフィデューシャリーデューティーを果たす上で重要であると言えます。このような考えのもと、弊社は、投資先ファンドのデューディリジェンス、投資意思決定およびモニタリングの実施にあたりESGの要素を念頭にその業務を実施してまいりましたが、2019年11月に責任投資原則(以下「PRI」)に署名を行ったことを契機として、本責任投資ポリシーを定めるものです。

経営を主体的かつ中長期的に支援することにより企業価値を上げるというプライベートエクイティファンドのGPの投資活動は本質的にスチュワードシップと親和性が高いと考えられます。一方、ファンド投資において、LP投資家は最終投資先企業に対して議決権等の直接的かつ主体的なガバナンスを保有していないことや、未上場企業については公開企業と異なり最終投資先企業またはGPとLP投資家間において情報の非対称性が高いこと等、LP投資家の最終投資先企業に対する直接的なエンゲージメントには法的または事実上の制約が存在することは無視できません。こうしたLP出資形態による一定の制約はあるものの、弊社は、LP投資家がGPに対する直接的かつ継続的なエンゲージメントを通じて中長期的に投資先ファンドおよび最終投資先に対する間接的なスチュワードシップを発揮することは可能であると考えております。したがって、弊社はデューディリジェンスおよびモニタリングの各フェーズにおいてGPに対するエンゲージメントを積極的に行うことによって、GPが最終投資先企業およびその事業環境等に関する深い理解に基づく建設的な目的を持った対話であるエンゲージメントを通じて最終投資先企業の企業価値の向上や持続的成長を促し、LP投資家にとっての中長期的な投資リターンの拡大が更に図られるよう働きかけます。

弊社における全社的なESG推進はエグゼクティブ・コミッティーが統括します。投資プロセスにおけるESGインテグレーションおよびその実践については、原則として弊社におけるすべての運用・助言資産等を対象とし、インベストメント部門の投資担当者が投資プロセスの一環としてESG課題に取り組みます。

[原則1] 私たちは、投資分析と意思決定のプロセスにESG課題を組み込みます

デューディリジェンスにおいては、GPのESGポリシーの有無およびESG管理体制等をヒアリングまたは質問状により確認し、その結果を投資検討資料に記載します。また、必要に応じてESG管理体制の改善(PRIへの署名状況やESGへの担当者の従事状況、投資先企業レベルへのESGの浸透状況等)についてGPと協議を行います。アセットオーナーであるお客さまのESGに関する具体的な基準等がある場合には、当該基準等を満たすようGPと交渉していきます。

[原則2] 私たちは、活動的な所有者となり、所有方針と所有習慣にESG問題を組入れます

モニタリングにおいては、投資先ファンドの定期レポーティングや投資家集会における報告に加えて、ESG関連を含むトラブル事象が発生した場合の事実確認をGP宛てに個別ヒアリングし、状況を把握した上でリスク管理を行います。更に、質問状を用いて定期的にESG管理体制の変更有無等を確認します。デューディリジェンス時に明らかとなり、投資意思決定時にGPに改善を求めた事項の進捗確認等も併せて行います。また、諮問委員会の場も活用していきます。

[原則3] 私たちは、投資対象の企業に対してESG課題についての適切な開示を求めます

最終投資先企業における具体的なESG課題への取り組みと情報開示は、第一義的にはGPによるESG管理に依拠します。したがって、LP投資家である弊社は、まずGP自身のESG管理の実施状況について継続的な情報開示を求めます。加えて、最終投資先企業における個別のESG課題に対しても高い関心があることについて、GPに対するエンゲージメントの一環として継続的なコミュニケーションを行っていきます。

[原則4] 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるよう働きかけを行います

プライベートアセットに対するファンド投資のESG管理の普及は未だ道半ばであると言えます。当該アセットクラスにおいて本原則が更に受け入れられ、実行に移されるため、PRIに未署名のGPに対してPRIの意義を説明し、PRI署名を推奨していきます。

[原則5] 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します

プライベートアセットに対するファンド投資において本原則の実効性を高めるため、弊社が有するLP投資家ネットワークを活用し、他のLP投資家とベストプラクティスについての情報交換を行いGPにフィードバックすることや、投資先ファンドの諮問委員会や投資家集会等の場において他のLP投資家と連携すること等により、一層効果的なエンゲージメントを行っていきます。また、弊社の従業員に対しても、ESG活動に取り組む意義や先行事例等について定期的に研修を行うことでESGへの理解と意欲を高めていきます。

[原則6] 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します

弊社はPRI署名機関として、PRIに対して毎年レポーティングを実施します。その内容や評価についてはエグゼクティブ・コミッティーに報告し、更なる高度化を目指し、次年度以降の取り組みに反映していきます。